観衆と役者の一体感を歌舞伎ソムリエの特別解説付きで楽しむ「大鹿歌舞伎」鑑賞の旅(10/19)催行報告
令和7年10月19日(日)に南信州こだわりの旅「観衆と役者の一体感を歌舞伎ソムリエの特別解説付きで楽しむ「大鹿歌舞伎」鑑賞の旅」が催行されました。当日の天候は小雨がぱらつく曇り空。大鹿歌舞伎は屋外での公演となるので少々心配しながらツアースタートです。今回は15名の方にご参加いただきました。
最初に向かったのは松川町にある「小渋えんまん発電所」。こちらの発電所は長野県企業局が管理する県営の発電所で2021年に運転を開始した新しい発電所です。職員の方にご案内頂きながら、小渋えんまん発電所と隣接する小渋第2発電所の内部を特別に見学させて頂きました。
この発電所は、災害時など電気が使えないときに自立発電を行うことができ、発電所建物に設置されたコンセントから電気を使うことが出来ます。また「小渋えんまん発電所」の名前は地元の保育園がつけるなど地元に密着した発電所を目指しております。
秋の公演会場の市場神社は開演前から多くの人が場所取りをしておりました。開演前に大鹿中学校の生徒による大鹿歌舞伎講座も開かれ、開演に向け徐々に熱が高まります。
大鹿歌舞伎は国重要無形民俗文化財に指定されており、古くから地元の方によって伝承されてきました。化粧、着付け等の準備も村の人が行っております。鑑賞スタイルも、神社境内にある舞台にて公演され、屋外での鑑賞になります。かしこまっての鑑賞ではなく、座布団を敷いて、ご馳走を食べ、飲みながら歌舞伎を楽しむことが出来ます。
盛り上がる場面では、歌舞伎独特の掛け声や大量のおひねりが飛び交い、役者も観衆も一体となって、歌舞伎を楽しみます。また歌舞伎ソムリエとして活躍されているおくだ健太郎さんのイヤフォン生解説もあり、歌舞伎のストーリーはもちろん、登場人物の気持ちや歌舞伎の裏側など、ここでしか聞けない話を聞きながら、大鹿歌舞伎楽しみました。
演目が終わると、舞台に役者が勢ぞろいし、観客は万雷の拍手で迎えます。そして締めの「お手打ち」が行われます。お手打ちのリズムは「シャンシャンシャン、おシャシャのシャン」となっており、役者、観客一体となって、大鹿歌舞伎締めくくりました。
今回の「観衆と役者の一体感を歌舞伎ソムリエの特別解説付きで楽しむ大鹿歌舞伎鑑賞の旅」はいかがでしたでしょうか。
大鹿歌舞伎は本格的な歌舞伎と違い、堅苦しくなく気軽に見ることができ、役者と観衆が一体になる所が個人的に大好きです。南信州には大鹿歌舞伎のほか、下條村の下條歌舞伎が伝承されており、毎年11月に公演があるので気になる方はぜひご覧ください。子供たちも多く出演しており可愛いです。
今回ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
Staff たまっき~