現地からのレポート

期間限定

出前講演体験記・NPO法人初島森林植物園ネットワーク(3/2)

出前講演体験記・NPO法人初島森林植物園ネットワーク(3/2)

2012年03月09日
「期間限定」に関するレポート

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■いきなりの洗礼!?
今回は、国土交通省の水源地域活性化調査事業による、NPO法人初島森林植物園
ネットワークからのご依頼で、大分県日田市(大山ダム)に伺いました。
飯田を朝出て高速バス、飛行機、高速バスと乗り継ぎ、宿泊先の「大山ひびきの郷」
に着いたのは夕方6時を回った頃でした。

宿ではNPOの神川先生とお仲間の方々6名と夕食をご一緒させて頂いたのですが、
そこでいきなり地元の洗礼を浴びました。
というのは、そのお仲間の方のお一人が
ご持参いただいたのが、何と鶏の足をそのまま蒸して味付けしたものだったのです
(鶏足と書いて「もみじ」と言うらしい)。
確かに美味しいのですが、今にも鶏の足が顔に掴みかかって来そうな気がして1本で
許してもらいました。

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■ロングロングDAY
2日目が私のメインの仕事の講演会です。しかし、夜7時からなので、それまでの間は、
「日田ご当地コンダクター」の塩井さんがみっちりと案内してくれました。

日田市は江戸時代から幕府の天領として栄え、豆田町の界隈にはその名残があり、
先ずそこから案内が始まりました。
ちなみに今全国各地でひな祭り期間に街中に雛飾りをするイベントが行われていますが、
その奔りはこの豆田町からだそうですよ。

最初に訪れたのは「草野家住宅」です。そこは江戸時代に精蝋業や掛家(両替商)として
栄えてきたそうで、現在の当主の奥様直直にご案内いただきました。

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その後、日本丸館、廣瀬宗家(現大分県知事実家)等をご案内いただき、
お昼は日田市観光協会長の喫茶店でいただきました。
店は嶋屋と言い、もちろん美味しい食事とコーヒーをいただいたのですが、それに加えて、
そこには子宝祈願の木の枝と土鈴(そのものズバリですが撮影できず)があり、
しっかり祈願してきました。お礼参りに行く日は訪れるのだろうか!?

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午後はゆっくり、とはいかず、さらにハードコースで、閑谷学校に並ぶ私塾の成宜園跡、
市民会館での成宜園教育顕彰事業の講演会と地元の美術協会の展覧会、
別府大学日田歴史研究所での市民セミナー「日田の神仏習合について」等々の
催し会場に入っては出てと目まぐるしく回り、その後神川先生の自宅で奥様が営むパン屋
で一服して、最後に東京で人気の小鹿田(おんた)焼の里に連れていただきました。

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小鹿田焼は小野田地区の10軒だけが営む一子相伝の焼き物だそうで、
各家には専用の唐臼(土を細かい粒子にするための川を利用した杵つき)があり、
立派な登り窯もありました。
ここでは土は全て自前のものだそうです。
正に手作りの味わいですね。

ようやく夕方5時近くに宿に戻り、早目の夕食をいただいて、本番の講演会へと向かいました。
いろいろとお世話して頂いた分?力一杯2時間お話しをしましたよ。
50名程の方々が集まり、途中眠る人もおらず皆さん真剣に話を聞いてくれましたし、
質問も幾つか出て完全燃焼できた感じです。

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■植樹祭でほんもの体験
今回は講演会でお役御免というわけではなく、神川先生から翌日の大山ダムでの
植樹祭へも参加するように言われておりました。

当日の朝は生憎の雨模様でしたが、会場に着くころには雨は上がり、
何とか曇り空の中での植樹祭となったのですが、植樹祭という響きに勝手に1~2本の
苗を植えるのかと思って(いわゆる紅白のテープが巻かれたスコップで行う
セレモニー的なもの)、当然のように身支度もスーツにネクタイ&革靴でしたが、
現場で完全なる思い込みとわかりました。スタッフを含めて70名程で1,200本もの様々な
種類の木の苗を植えるというのです!しかも土地は石だらけのいわゆるガレ場と
いうやつで、私以外は当然全員雨合羽に長靴です。

とりあえず仕方が無いので、会場の撮影をしようと移動をしている時に突然視界が
30度傾いたと思ったら、左足の靴は完全に泥の中にめり込んでいました。
後はもう開き直って、誰よりも多く木を植えるぞと心に誓い、一心不乱に1時間で
20本の苗を植えました。恐らく全参加者の中でも一番多く植えたはずです。

ちょっとむきになった植樹祭というか植樹作業でしたが、1時間しっかり体を動かし、
1ヘクタールもの広大な土地に1200本の木が植えられた光景を見ると、
達成感がありました。
やはりほんもの体験は良いものですね。

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作業の後は、地元の方々が獅子鍋と鹿めしにぎりをふるまってくれました。
ケンポナシの果実酒のご相伴にもなりましたが、どれもこれも美味しかったですよ!

こうして3日間をフルに活動し、無事飯田への帰路につきました。神川先生、日田市の
方々、大山ひびきの郷の皆さんどうもありがとうございました。

高橋 充

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