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遠山谷に数々の伝説を残した遠山一族の実像と幻影を追う(7/18)催行報告

「南信州・中世の名族探訪シリーズ⑤ 遠山氏遠山谷に数々の伝説を残した遠山一族の実像と幻影を追う」(7/18)
「期間限定」に関するレポート

令和3718()南信州ふるさと再発見の旅「遠山谷に数々の伝説を残した遠山一族の実像と幻影を追う」が催行されました。今回のツアーは、「南信州・中世の名族探訪シリーズ⑤」として、数々の伝説を残し、謎に包まれている遠山氏、そして「遠山霜月祭り」にも影響を与えた中世の遠山氏の実像に迫るツアーです。全体のガイドには、長年、遠山氏や遠山霜月祭りについて研究されてこられた元飯田市美術博物館学芸員の桜井弘人さんを迎え、随所で詳しいお話をしていただきました。

木沢正八幡神社は、江戸時代の旧遠山六ヶ村(木沢村、和田村、八重河内村、南和田村、満島村、鶯巣村)の総鎮守といわれる由緒ある神社です。霜月祭りが行われる舞殿では、3つの釜と湯の上飾りを見学しました。3つの釜があるのは珍しいそうです。旧木沢小学校は、昔懐かしい木造校舎と展示品に皆さん感慨深い様子でした。

まず郷土館にてガイドの桜井さんから遠山氏、霜月祭りについてお話をお聞きしました。遠山氏の出自については、諸説あるようですが、桓武平氏の鎌倉権五郎景正の子孫とする説、また美濃遠山氏と同じく加藤次景廉の子孫とする説があります。しかし実際は、複雑な政治状況や興亡の歴史などがあり、多くの謎が含まれているようです。

龍淵寺は遠山氏の菩提寺で、本堂の左側には、遠山一族の墓がひっそり佇んでおり、そこには4本の大杉が墓を守るように樹立しています。まさに歴史を感じるスポットです。

遠山郷で人気のお宿「いろりの宿 島畑」。鹿のステーキや鹿肉のコロッケ、また山女魚の唐揚げなど、地元産の食材満載の料理を満喫しました。

次に向かったのは「梁木島番所跡」。寄付きが余り良くなく、バス降車後15分ほど歩くと、江戸時代初期に秋葉街道沿い街道を行き来する人を監視するため設置された梁木島番所跡が現れました。周辺は、青崩峠のトンネルに至る三遠南信自動車道の道路工事が着々と進められています。

尾野島正八幡神社は遠山氏とゆかりの深い神社で、神社のご好意で、今回特別に遠山氏2代(遠山遠江守景広、遠山土佐守景直)の神像を拝観させていただきました。

飯田市の遠山郷から天龍村の平岡に向かい、満島番所跡を見学しました。満島番所は、江戸時代、眼下の天竜川を川下しされる材木などの監視にあたった幕府の番所で、遠山氏の末裔が代々番所の管理にあたったそうです。番所は、治安維持上武器も必要で、槍や鉄砲が保管されており、今回特別に火縄銃を4丁自由に持たせていただきました。

今回は、多くの謎に包まれている遠山氏について、霜月祭りとの関わりも含めてゆかりの地を訪ねました。随所でガイドの桜井さんの説明も聞きながら、理解を深めていただけたのではないでしょうか。桜井さん、一日大変ありがとうございました。

今回の遠山氏のツアーで「南信州・中世の名族探訪シリーズ」は5回目になりました。片切氏、小笠原氏、下條氏、知久氏、遠山氏と探訪を続けてきましたが、まだ謎に包まれている名族はまだまだあります。これからもそうした名族を掘り起こし、探訪をツアーを続けていきたいと思います。その際は是非ご参加ください。今回は、多くの方にご参加いただき大変ありがとうございました。

Staff ゆっきー

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